建設業許可申請の人気が高い理由は?

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル

行政書士の仕事は非常に幅広いですが、最も多くの行政書士が手掛けている業務が、『建設業許可申請業務』です。

建設業許可申請業務とは、建設業法に定められた土木、建築、大工、左官などの28分野の業務で、一定以上の規模で事業を行う場合に必要となる建設業許可の申請業務です。

なぜ建設業許可申請業務が人気なのかというと、おおむね以下のような理由があります。

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建設業許可申請業務が人気の理由

まず、『行政書士イコール建設業許可』ともいわれるほどの人気分野で、かつ需要が高い点があげられますが、その他にも建設業許可申請を受注するメリットがあります。

許可の更新がある

建設業許可をとった後には、5年に一度更新する必要があるほか、年に一度の事業年度終了報告の提出、役員や専任技術者などの変更があった場合の届出が必要となるなど、継続性が期待できる業務です。

つまり、一定の数を受注できれば、事務所経営が安定してくることにもつながります。

営業を行いやすい

新人行政書士が、いきなり新規参入業者を探すのは難しいですが、建設業許可をとっている業者の情報は公開されており、都道府県庁の建設業許可を行っている窓口で、登録業者を閲覧することができます。

そこで、許可の更新時期が迫っている業者をピックアップすれば、ピンポイントで営業することが可能となります。

また、現在付き合っている行政書士に不満を感じていて、新たな行政書士を探している場合もあるので、ホームページなどで建設業許可業務をメインに仕事をしていることをアピールするのも有効な手段です。

人脈をつくりやすい

建設現場では、さまざまな業種の建設業者が出入りします。そして、経営者同士のコミュニケーションも密接です。

ですから、どこかで一度実績をつくっておけば、そこから紹介などの口コミも期待でき、業務拡大の可能性が広がってきます。

実務を行うための情報が多い

建設業許可申請については、各都道府県から詳細な手引きが出ているため、書式なども手に入りやすく、基本的な案件については困ることがありません。

また、行政書士業務の中で最もポピュラーな仕事ですから、同じ支部の中に建設業許可申請を手掛けている先輩行政書士は必ずいます。そうした人と良い関係を築いておけば、イレギュラーな案件にも対応することができるでしょう。

建設業許可から派生する業務も多い

建設業許可をとる業者の中には、入札参加業者となるための許可申請(経営事項審査申請)や、個人事業者からの法人化、あるいは『のれん分け』に伴う新たな会社設立、産業廃棄物収集運搬業申請など、建設業許可申請のほかにも行政書士業務が派生してくる場合があります。

また、外国人労働者を雇用する際のコンサルティングや、各種の申請業務といったことも考えられるでしょう。

このように、建設業関連の業務を行うというのは、行政書士にとってメリットが多いのです。

建設業許可申請の需要は本当にあるの?

一口に建設業といっても非常に多くの業種がありますので、地域によって差はあるかもしれませんが、需要は十分にあると考えていいでしょう。

ちなみに、私の事務所は相続や遺言といった業務がメインなので、建設業許可申請という文言さえまったくホームページや事務所案内にも載せていません。

それでも時々、建設業関連の相談や依頼が舞い込んでくることがあるほどです。

ただし、需要があることに間違いありませんが、前述のとおり、行政書士業務の中で最も人気のある分野なので、おのずと競合する事務所も多くなります。

また、地域によってはダンピング競争も激しい分野なので、『前の行政書士は○円だった』などと値引きを要求されることもあります。

ですから、あらかじめ価格の根拠を明確にしておく必要がありますし、あまりにも市場価格、自分の事務所で決めている報酬額と大きな差があるような場合には、やむを得ず業務を断る勇気も必要です。

建設業許可申請というのは、行政書士を名乗っていれば、これから相談や申請業務を依頼される可能性は十分にあります。

建設業関連をメインに据えたいと考えている方はもちろん、他の業務分野をメインにしたい方であっても、せめて手引きなどを読み込んで、建設業許可の基本的なところは勉強しておいた方がよいかもしれません。