『簡単に集客』『楽して集客』は信用できる?

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル

行政書士も商売である以上、仕事をするためにはまず集客することが大事です。

当たり前のことですが、いくら行政書士としての実務レベルが高くても、集客して顧客を獲得できなければ何も始まりません。

集客の方法というのは様々ありますが、どの方法を選ぶにしても、こちらから何らかのアクションを起こさないと、集客することはできません。

そこでよく目につくのが、『簡単に集客』『楽して集客』などといったニュアンスの書籍であったり、情報商材などです。

では、こうしたキャッチフレーズの書籍や情報商材などは本当に信用できるものなのか、という点を私なりに少し考えてみたいと思います。

安易に飛びついてしまうのは考え物

書籍などは比較的安価なので、とりあえず買ってみて有益な内容でなくても痛手はありませんが、問題は高価な情報商材などです。

実は私も恥ずかしながら、十数年前の新人行政書士時代に、少し高価なその手の情報商材を購入したことがあります。

何しろ行政書士の仕事や営業について、右も左も分からなかった頃でしたから、かなり期待して読んでみたのですが『これは簡単でも楽でもないな』と落胆した記憶があります。

例えば、チラシを一日で何万枚ポスティングすべしとか、一日100人と名刺交換すべしとか、とても困難な内容だったのを覚えています。

また、これからの時代はホームページ集客だ、今なら購入特典として〇〇万円でホームページを作成してあげます、といったオマケ?も付いていたような気がします。

はっきり言ってしまうと、これに関してはお金をドブに捨てたようなものだな、という落胆とともに、安易なキャッチフレーズに飛びついてしまったことに反省もしました。

今では十数年前の笑い話として語ることができますが、当時は決して安くない金額でしたので、本当に痛かったですね。

ただ、今こうしてコンテンツのひとつとして使わせてもらっていることには感謝してますが。

まずは王道のやり方を身につけるのがお勧め

ただし、誤解のないように一応言っておきますが、これはあくまでも私の失敗した体験談のひとつに過ぎません。

単に私の選択が間違っていただけであり、決してそういった商材などを否定するものではありません。

中には、本当に簡単で楽して集客できる、有益なノウハウも販売されているはずです。

そして、世の中にはそれをしっかり実践して結果を出している人もいるでしょう。

ただ、これから行政書士という商売を息長く続けていくのであれば、やはり王道のやり方である人脈形成や営業で仕事を獲得することも、しっかり身につけておくべきだと思います。

例えば、積極的に人の集まる場所に出向いて良い人脈を築いていく、他士業との良い信頼関係を徐々に深めていくなど、かなり地道な営業活動になります。

これは、中長期的な視点で顧客となる人を徐々に開拓していく、といったことです。

私としては、やはり商売の王道は、結局のところ一人ひとりのビジネスパートナーや顧客との信頼関係を築いていくことだと思っています。

ですから、基本的に実際にお会いできる方としか仕事はしませんし、インターネット上だけでやり取りして完結するような仕事は一切していません。

繰り返しますが、これはあくまでも私の個人的な失敗談と意見に過ぎません。

決して、簡単に楽して集客したい、といったノウハウを探すことを否定はしていません。念のため。

ただ集客するだけなら誰でもできます

ちなみに、ただ単に『集客だけ』するなら、新人行政書士でも簡単にできます。

例えば、無料相談などを前面に打ち出して、ターゲット層を絞って効果的な広告を打ちまくれば、ある程度の集客はできるはずです。

ただし、無料で集客した後の明確な戦略まで立てておかなければ、優良な顧客をそれだけで獲得することは難しいですし、まず利益を出すことはできません。

行政書士に限らず、最近では弁護士など他士業でも『無料相談』を前面に打ち出して集客を行っているケースが多々みられます。無料相談というのは一見、敷居の高い士業の事務所へ足を運んでもらう手段として、有効にみえるかもしれません。しかし、明確な目的と戦略がなく、単に『他の事務所も無料だから』と...
行政書士事務所によっては、相談業務を無料、あるいは初回無料相談としているところが多いと思います。他士業においても、無料相談を打ち出しているところが多くなってきました。確かに、無料相談というのは、敷居の高い士業の事務所へ顧客を誘導するための手段として有効かもしれません。また、新...

その点は十分に留意しておくことです。

将来を見据えた経営を目指しましょう

私の事務所では基本的に相談業務は有料ですし、業務報酬額も決して安くはありません。それでも足を運んでくれる、私にと指名してくれる優良な顧客はたくさんいます。

これは、今まで王道のやり方で人脈をコツコツと築き、顧客との信頼関係を一番に重視してきた結果だと思っています。

私は値引き交渉してくるような顧客はきっぱりとお断りしますし、きちんと利益が出る仕事しかしません。

これから開業する方、新人行政書士の方は、目先の売上だけにとらわれず、ぜひ経営者としての将来を見据えた経営というものを身につけましょう。

そして、しっかりと利益の出せる行政書士を目指すことをお勧めします。

これは決して簡単でも楽なことでもありません。

しかし、王道のやり方をしっかり身につけるというのは、行政書士として仕事をするうえで、将来的に必ず役に立つということは、はっきりと言えます。

そして、余計なお世話かもしれませんが、もし高価な商材などを購入するつもりであれば、くれぐれも選択には失敗しないようにしましょう。