開業にはリスクも伴いますが~なかなか開業に踏み切れない方へ

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士事務所開業

行政書士試験には合格したものの、なかなか開業に踏み切れない、という方は多いかもしれません。

行政書士として起業することに対して、多かれ少なかれ先行きの心配や不安を抱くのも当然のことです。

私自身は30代で開業しましたが、子どもはいなかったものの、結婚して家族もいました。そんな中であえて起業に踏み切るときは、やっぱりかなりの勇気と覚悟をもって決断したことを覚えています。

ただ、今思い返してみると、確かに勇気と覚悟をもって開業し、不安も少なからずありましたが、心のどこかで楽観的な気持ちもあったように思います。

過剰に気持ちを追い詰めないことが大事かもしれません

行政書士としてお金を稼げるようになるためには、最初から経営センスや営業力のある方は別として、普通は24時間365日働く、というくらいの気概をもって活動することが必要になります。

新人行政書士は24時間365日働く気概が必要
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新人行政書士の場合には、とにかく自分の存在や事務所の認知度を高める努力をできる限り行い、とにかく仕事を得るための動きをやるかやらないかで、スタート時からライバルとの差がついてしまうものです。

私は最初から経営センスも営業力もまったくありませんでしたから、同期に開業したライバルがどんどん仕事を獲得している中で、なかなか経営を軌道に乗せられない日々が続いていました。

行政書士事務所の経営は開業からどれくらいで軌道に乗る?
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そうしたこともあって、『自分は行政書士という商売には向いていないのかも』と考えたことは一度や二度ではありません。

もちろん、その時点で自分で思いつく限りの広告宣伝であったり、人脈の構築であったり、経営の勉強は絶え間なく行っていました。その時に必死で行ってきたことが今につながっていると思います。

しかし、そうして必死になって活動している中でも、気持ちのどこかで『人のことを気にしていても仕方がない、行政書士でダメなら他の仕事をやればいいや』といったことも同時に考えていました。

行政書士という商売でお金を稼ぐためには、並大抵の努力では足りないことは事実です。そうした努力が報われず、あるいは行うことができずに廃業してしまった人も少なくはありません。

これは行政書士に限らず、一般的な起業においても同じことです。資格というのは、仕事をするうえで必要なツールのひとつに過ぎません。

行政書士は儲かる仕事なのか?~資格依存の考え方は捨てる
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ただ、ひたすら必死に思い詰めてしまうよりも、『もしこれでダメなら仕方がない』と、心のどこかで楽観的な考えを持ちながら頑張っている方が、私の場合は結果的によい方向で進んでこれたと思っています。

リスクを常に想定しておけばダメージは少ない

私自身は幸いなことに、何とか10数年行政書士を続けていますが、まだまだ経営センスのある行政書士たちの足元にも及びませんので、とにかく地道に営業活動に励んでいます。

そして、今でもまず第一に考えているのは、常にリスクを想定して行動することです。

『これをやるとこうなる場合もあるな』『最悪なケースはこれだな』といったように、失敗したときの心の準備をしておくことが重要かもしれません(これまで失敗したことは数えきれないほどあります)。

リスクを想定して行動することができれば、もし失敗したときのダメージは少ないように思います。行政書士の仕事で失敗したからといって死ぬわけではありませんので。

そして行政書士で開業するにしても、やはりお金を稼げる行政書士を目指して努力することが大事ですし、目指すべきです。

しかし、もしそれがダメでも人生何とかなる、というリスクをあらかじめ想定しておく方が、不思議と物事がスムーズに運んだり、運に恵まれることが多いのを私は実感しています。

おそらく、ある意味『開き直って』行動していることが、かえっていい方向に結果として結びついているのかもしれません。

稼げる行政書士が増えれば業界も活性化する

行政書士試験に合格はしたものの、開業を躊躇している方がいるとすれば、とにかく走り出してしまうのがいいんじゃないかな、と私は思っています。

何と比較しているのかは分かりませんが、巷では行政書士は稼げない、仕事がない、などと言われているようです。

こんなのはくだらない話なので気にしないようにしましょう。数千万、億を稼いでいる事務所はいくらでもありますし、何よりも行政書士の仕事は世の中にあふれています。

行政書士の仕事がないというのは本当か?
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もっとも、誰もが稼げる行政書士になれるわけではありませんので、あまり無責任なことを言うのも何なのですが、リスクがあることは承知の上で、一人でも多く試験に合格した方がチャレンジしてもらいたいなと思います。

稼げる行政書士が増えることは、行政書士の社会的ステータス向上にもつながります。

登録だけで仕事をしていないご老体の方々には早々に退場していただき、業界の活性化のためにも、働き盛りの稼げる行政書士がどんどん増えていってほしいものです。