行政書士は絶対に安さを宣伝文句にしてはいけません

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士事務所運営・経営

『安い』『〇〇円で』などといったキャッチフレーズで広告宣伝している行政書士事務所を、特にインターネット上などではよく見かけます。

それでも中長期的にも利益が十分とれるという戦略があればまだよいですが、ただ仕事を得たいがために安さを強調して集客しているケースが圧倒的に多いでしょう。

行政書士の仕事というのは、モノを売る商売ではありません。仕事をしていくうえでは必ず時間コストという概念がつきまといます。

特に、開業したばかりの新人行政書士の場合、通常はマンパワーをかけることができませんので、営業から受注、書類の作成や提出代行といったことを、すべて一人でこなすことになります。

ですから、安さをウリにした途端、ずるずると負のスパイラルに突入していくことになるのです。

安い仕事はいずれ破綻を招く

たとえ安さをウリにして集客できたとしても、単価が安い仕事をやり続けることは絶対に利益につながりません。

仕事があって忙しいのに儲からない、固定費を支払うために安い仕事でもやらなければならない、という負のスパイラルに突入していきます。

倒産するほとんどの会社というのは、仕事がなくて破綻しているわけではありません。目の前の支払いのために赤字の仕事を自転車操業でやり続けた結果、倒産という憂き目にあっているのです。

こうした構図は、行政書士事務所の経営でも一緒です。安さをウリにしている限り、遅かれ早かれ必ず経営は破綻します。

報酬を安くすることは簡単なことですが、ただバタバタ忙しいだけで、それに見合う利益が出ていない行政書士も少なくありません。

何より、安さを前面に出してしまうと、行政書士の社会的ステータスを下げることにもつながります。つまり、自分の首を自分で絞めているようなものなのです。

適正な報酬で仕事をするプロになること

利益を出せる行政書士となるには、実務能力だけでなく、経営者として利益を出すための経営努力ができるかどうかにかかっています。

つまり、安さで勝負する必要のない経営を目指さなくてはならないのです。

安さをウリにする単なる事務代行屋では、そうした経営を続けていくことはできません。

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実務能力と経営者としての才覚をともに磨いて、優秀な経営者となってプロの仕事をし、適正な報酬を得ることが重要なのです。

優秀な経営者には優秀な人脈がある

開業当初の行政書士は、目の前の仕事に追われてしまい、なかなか事務所経営というところまで考えが及ばないことがあるかもしれません。

しかし、これから行政書士事務所を経営していくうえでは、事務所の利益、ひいては自分の収入を増やすための経営をしていかなければなりません。

安さをウリにしていては、いつまでも儲からない行政書士のままです。

では、自分が優秀な経営者となるためにはどうするのかというと、優秀な経営者との人脈を築いていく努力をしていくことです。

会社の経営者はもちろんのこと、同業者や他士業にも優秀な経営者はたくさんいます。

そうした人々との人脈をどんどん形成し、経営感覚を学ぶことで、自分の経営者スキルを高めていくことができます。

また、優秀な経営者には優秀な人脈が必ずあります。

そうした人脈とのつながりをもつことで、価格競争や安さをウリに仕事を得るなどといった、不毛な集客をする必要はなくなるのです。

絶対に安さをウリにしない経営をしていくこと

優秀な経営者というのは、決して安いだけの仕事に飛びつくことはありません。

なぜなら、優秀な経営者というのは、安さをウリに仕事をしている経営者の才覚をきちんと見抜いているからです。

安さに飛びついてくる顧客というのは、どんどん安い顧客を呼び寄せます。

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しかし、優秀な人脈を築いて適正な報酬で仕事をしていれば、こうした顧客を相手にする必要がなくなります。つまり、自分が顧客を選べる立場になれるということです。

開業したからには、新人行政書士であっても立派な経営者です。

ぜひ優秀な人脈を築く努力を続けて、適正な報酬で利益の出せる経営を目指しましょう。