利益につながらない業務はやらない決断も

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士事務所運営・経営

行政書士として経験を重ねてくると、自分が動いている割には十分な利益がとれていない、という分野が出てきます。

新人行政書士は来た仕事は何でもやってみることが必要ですが、そうした中で、仕事を取捨選択していくことも経営判断として重要です。

つまり、業務を徐々に専門特化して仕事の効率を上げるということです。

業務を専門特化していくことで、その分野の知識や経験を積み重ねていくことができますし、効率的な仕事ができるようになって、利益の向上にもつながっていきます。

まずは経験した業務の洗い出しから

様々な業務を行ってきて、ある程度の業務経験を積んでくると、この仕事はどうも手間がかかる割に利益が少ないな、という業務が必ず出てきます。

そうした仕事をリストアップして、まずは業務内容の洗い出しから始めてみましょう。

私も新人行政書士の頃は様々な業務を行ってきましたが、そうした経験を踏まえて業務を取捨選択し、現在は業務分野を最小限に絞り込んで営業しています。

それでも、専門外の業務依頼が来ることがありますが、行政書士の主要業務に関しては十分な人脈があります。

自分の仕事が忙しければ、信頼できる他の事務所を紹介したりアウトソーシングしたりといった体制も整えています。

新人行政書士は同業者はもちろん、他士業の良い人脈を多く確保することにも力を入れていきましょう。

目先の売上よりも利益を重視する

行政書士の仕事というのは、デスクワークだけで完結するものはほとんどありません。

顧客と何度も打ち合わせを重ねたり、お役所との折衝であったりといった動きをしなければならない仕事もたくさんあります。

そうした時間コストも考慮したうえで、メインの業務を絞り込んでいく必要があります。

新人行政書士のうちは、そうした時間コストうんぬんよりも、とにかく実務経験を積むことに専念すべきです。

しかし、ある程度の経験を積んできたら、今度は事務所の利益向上という面を重視することが大切になってきます。

いつまでも何でも屋でいると、確かに売上は多少上がるかもしれませんが、忙しい割にはまったく利益になっていない、という負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高くなります。

効率的に集客や仕事をしていくためには、業務内容を専門特化して集中投資していかないと、事業として利益を出すことは難しくなってきます。

経営者としては最小限の動きで業務を効率化し、できる限り多くの利益を出していく、という経営努力が絶対に必要です。

切り捨てる分野は慎重に検討しましょう

ある程度の経験を積んできたら、仕事を取捨選択することが重要ということは前述しました。

しかし、よくよく検討していくと、もしかするとこれは、やり方次第で利益がもっととれるかも、という分野があるかもしれません。

通常の行政書士業務に加えて、何らかの付加価値をつけることで価格を引き上げられないか、こうすればサービスの充実が図れるかもしれない、ということも検討してみることです。

また、場合によっては他士業とコラボレーションするなどして、さらに充実したサービスの提供を行うとともに、利益がとれるやり方があるかもしれません。

専門家と名乗るからには、まずは経験と実績を積み重ねることです。そして、経営者として事務所の利益という点も十分に考慮しなければなりません。

個人開業の行政書士は、専門家であり経営者でもあります。いずれはそうした意識を常に考えながら事務所経営にあたっていきましょう。